ワーファリンと納豆・クロレラ青汁との相互作用

2017.10.20 お薬栄養

納豆とワーファリンワーファリン(ワルファリン)は、血液が固まるのを防ぐ作用(抗擬固剤)を持っているお薬です。ビタミンKを多く含む食品(納豆・クロレラ・青汁)を摂ると ワーファリン(ワルファリン)の効きが悪くなります。

どうして?

  1. ワーファリン(ワルファリン)は、ビタミンKがおさえられた状態にあります。血管の中で血液の固まり(血栓)が出来るのを防ぐ必要のある方が服用しています。ビタミンKは血液を固める働きがありますが、ワーファリン(ワルファリン)を服用するとその働きが抑えられます。しかし大量にビタミンKを摂取するとワーファリン(ワルファリン)の効き目以上に血液を固める反応が進んでしまいます。その結果、血栓が出来やすくなってしまうのです。

  2. natou.jpg納豆(納豆菌)は小量でも腸の中でビタミンKを作りだします。ワーファリンの効き目が悪くなってしまうので、食べないようにしてください(他の大豆食品は大丈夫です)。この時にビタミンKを多量にとると、ワーファリンの作用が減弱してまいます。ビタミンKは人の体内において腸内細菌でも生産されます。クロレラ・青汁には、ビタミンKが多く含まれています。

お酒は飲んでも良いの?

beer.pngアルコールはワーファリン(ワルファリン)の薬効に影響を及ぼす可能性があります。 医師の指示に従って適量を守りましょう。

ビタミンKについて

血液疑固作用のあるビタミンとして、ビタミンK(凝固ビタミン:koagulation -V)と命名されました。

ビタミンkは脂溶性ビタミンで、緑黄色野菜、海藻類、豆類、鶏皮、植物油などに多く含まれています。

サラダワカメnatou.jpg焼き鳥鳥皮オリーブオイル

強い骨のイラスト~ビタミンKの主な働き~

血液凝固に働き、出血を止める。 骨の形成を促し、骨を強くする。


ワーファリン(ワルファリン)服用患者様は、納豆・クロレラ・青汁の摂取を避ける必要があります。

その他の食品に関しては、大量摂取をしなければ、問題ありません。
dayorivol2_01.gifただし、ワーファリンと飲食物の相互作用にはまだ解明されていないものもあります。健康食品の利用や習慣的に摂りたい飲食物については、処方医や薬剤師に相談しましょう。

※食事に関する心配な事などお気軽にご相談下さい